多くの別名が有る花

[ヤブラン]

今年の夏は暑かった為か、自宅のヤブランの花付きが悪い。咲いてはいるものの数が少ない。この花の写真は山口フラワ−ランドに咲いていたものを使っている。斑入りで園芸種で有る。

ヤブランは山道を歩いていると林縁等に見かけるユリ科の花で、穂状に付い沢山付くのだが、蕾の状態の時が春に咲くムスカリに似ているので、サマ−ムスカリとも呼ばれたりする。また、良く似た花にジャノヒゲ属のノシランと言う植物が有りノシメランと呼ばれたり、更に、山菅とも呼ばれたりする。一説では山菅はヤブランでは無くてジャノヒゲではないかとも?山菅は万葉集に出てくる花で有る。ジャノヒゲの花もヤブランと良く似ていて、自宅のジャノヒゲにもやや淡い紫色の花が付いているから、区別はつき難いかも知れない。

ヤブランはリリオペとも呼ばれているのだが、リリオペとは、泉に住んでいたニンフ(妖精)の名前で、ナルシストの語源となったナルシスの母親の名前で有る。またリリオペが小惑星の名前に付いている事を知っていればかなりの天文通であろう。

ヤブランは蕾の時の方が良く目につくが花は紫色で六弁に分かれて中心部は黄色で小さくて可愛いのだがあまり開いた花を鑑賞される事は少ない様で有る。

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全体の姿

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拡大(一部開花が見られる)

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ヤブラン
ユリ科ヤブラン属
Liriope muscari

日本では関東以西に分布する常緑多年草。写真のヤブランはフイリヤブラン(斑入り藪蘭)であり園芸種。園芸種の場合は斑入りが好まれ園芸店、ホ−ムセンタ−等で出回っている。ラン科の植物では無いが、春のシュンラン(ラン科)に葉が似ていて、良く藪といった感じの所に生えているから付けられた名前。別名は学名のリリオペ或いはノシメラン等とも呼ばれる様だ。花期は8〜10月頃までで、紫色の花を付ける。

美しいものは黄金比と関係が有る?

[ペンタス]

昨日の早朝に庭の雑草を除去したのだが、今年の夏は暑かったので、暫く雑草を除去しなかったら、特にクサネムとクロ−バが密集してしまった。これを抜くのに大変な時間がかかったが、未だ全部を処理しきれていない。本日は雨が降る予報だったので、水もやる必要が無いと判断したのだが、数滴パラパラと降った感じで有った。

今年の春にペンタスの種を蒔いたのだが、非常に小さな芽が出て、その後暫くして全滅の状態となってしまった。何が悪かったのか検討がつかないのだがどうも水のやり過ぎかも?原因が分からない。しょうがないので、苗を4株程購入して植えて見たのだが、あまり大株とはなって居ない。先日出向いた、山口フラワ−ランドにはペンタスは花盛りで赤、白、ピンクの花が可愛いかった。

ペンタスの謂われは、花が星型の五角形で有る事から。ギリシャ誤の数字の五(ペンタ;pente)が語源で有るが、このペンタから派生した語には、アメリカの国防総省のペンタゴン(五角形の建物)、ペンタプリズム(一眼レフカメラに使われる五角柱形のプリズム)等が有名なものとして挙げられるのだが、何故か五芒星(ペンタグラム)を思い起こしてしまう。五芒星は一筆書きが出来る図形として有名なのだが、神秘の図形として、魔術的な発想或いは日本では阿倍清明が陰陽道で魔除けの呪符として用いた。これは中国の五行思想から来ており清明桔梗紋とも言われる。

五角形は美しいと言われる所以は、五角形を構成する線分の内有る線分と別の線分の比が黄金比となる事にあるとも言われている。自然界の中でも美しいと言われるものにこの性質が現れる事があるのだが、詳しい事は省略しておこう。

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全体の姿

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花の拡大

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ペンタス
アカネ科ペンタス属
pentas lanceolata

熱帯アフリカ、マダカスカル原産の多年草。しかし、日本では一年草扱い。茎の先に星型の花を沢山付ける。日本へは明治末期頃に渡来した。耐暑性には優れているが、耐寒性は低い。和名はクササンタンカ(草山丹花)でサンタンカに似ている所から付けられた。

淡いピンク色が綺麗な花

[ハナトラノオ]

8月下旬になって、朝晩がめっきり涼しく感じられる様になった。このまま続いて欲しいのだが果たしてどうだろうか?
昼間は気温が高いのだが、大陸から入って来た高気圧のせいか、爽やかな日中が続いている。今週の日曜日に、植物が植えて有る施設に出向く事にして、柳井フラワ−ランドに出向いて見た。
夏休みの土日は来週しか無い為か、日頃はあまり人が居ないが、親子連れが結構散策に来ていた。一周回っても小一時間もあれば植えて有る全ての植物に出会う事が出来る小さな花の観覧施設なのでは有るが、年間パスを有効に利用する為に毎月一回は出向いている。

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欧風庭園の上部から施設の建物方向

この時期は、どんな花を庭に植えたらよいのかと言うのも参考にしようと思って出向いたので有るが、自宅の庭に昨年植えたアゲラタムやクレオメ等も沢山咲いていた。自宅の庭の隅に昨年植えたクレオメがこぼれ種で現在咲いているがアゲラタムは流石にプランタ−で育てていたので、ナデシコやパンジ−等に植え代えたものだから今年はカケラも見られない。

今はケイトウ、サルビア、メドウセイジ等やメランポジウム、ニチニチソウ、ペンタス等が、この施設では花盛りで有った。それとコリウスが沢山植えられていたのだが、コリウス自体はあまり好きでは無い植物なので自宅では植えていない。

自宅には植えては居ないハナトラノオが満開で有ったので、本日は、ハナトラノオに付いて記載して見よう。北アメリカ原産の宿根草で有り、大正年間に日本へは渡来した。日本の気候風土に適している為か、壮健で良く育つ。園芸種として出回っているのだが、現在は野生化して人家の近くでも見られる事も有る。

花は唇形で茎に対して列をなして並んで、穂状に咲くので、ハナトラノオと言う名前が付けられた。花の色は淡いピンク色等が一般的だが、他に白花、ワインレッド等の品種も有る様だ。トラノオと付くリュウゼツラン科の観葉植物のサンセベリア或いは千歳ランはマイナスイオンを出す植物として有名で部屋の中で育てている人も多い様だが、この花はマイナスイオンは出さない?

トラノオと付く花には、イブキトラノオ(タデ科)、ハルトラノオ(タデ科)、オカトラノオ(サクラソウ科)、ヌマトラノオ(サクラソウ科)等があるのだがいずれも花の付く様子を虎の尾っぽに見立てて付けられた名前。さて、このハナトラノオは壮健と言うことだから育てて見ても良いかも知れない。ただ小さな庭だと増えた時の処理に困る感じだから、どうするかな?

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全体の姿

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花の拡大

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ハナトラノオ
シソ科ハナトラノオ属
Physostegia virginiana

アメリカ原産の宿根草。花期間は8〜9月、別名を角虎尾とかヒソステギアとか呼ばれる園芸種。虎の尾と言う名前は花穂が長くてオカトラノオやヌノトラノオの様に花茎の周りに沢山花が付いているので虎の尾っぽの様だから付けられる名前だが、この花の場合は茎が四角い為に、その様な名前で呼ばれたのかも知れない。花色は他に白も有る。

悲しい言われ?の有る花の名前

[オトギリソウ]

北京オリンピックも無事?終了した。一党独裁国家で実施されたオリンピックで有り、自由社会から見れば色々と問題が有ったかも知れないがそれなりに運営はなされていたのではないだろうか?次回はイギリスのロンドン大会で、オリンピックの出場を目指す選手達は、一息着いた後、またオリンピックへ向けた練習の日々が待っている。

あまり今まで気にして居なかった所の普通の草地に黄色い花が咲いていたので見てみるとオトギリソウの花だった。この花は自分の中では山地の草叢に咲いているものと思っていたからで有る。一般的にはススキが広がる草原や山地の林の縁等で目にして来たので、ダム湖の周辺の明るい広場に咲いているとは頭に無かったからで有る。

オトギリソウは民間薬として傷薬、止血等に古来用いられて来た様で有る。また、生薬として小連翹(しょうれんぎょう)と言う名前で神経痛、リュ−マチ等に効果が有るとされている。

オトギリソウで有名な伝説は、平安時代の頃、晴頼(せいらい)と言う鷹匠がおり、鷹の傷を薬草を用いて傷を治すのが有名だと近隣に知られていた。しかし、この薬の事は秘薬として人に知れる事を嫌っていた。この鷹匠に弟が居たのだが、彼は人にこの秘薬の事を漏らしてしまい兄が怒って弟を切り殺してしまったが、その折に飛び散った血が庭で栽培していたこの花に飛び散ったと言う。弟には恋人もいたのだが、彼女も、嘆き悲しんで自殺してしまったと言う悲しい伝承が有る。この事からこの花を弟切草と呼ばれる様になったらしい。

現代では、この花や葉に出る黒い斑点や黒い線は、植物に含まれるタンニンのヒペリシンと言う黒紫色素によるもので有る事が解明されていて、このヒペリシンが紫外線を強く吸収して生体内における光化学反応を促進すると言う事で有る。

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全体の姿

オトギリソウはヒペリカム(Hypericum)と言う名前が付いている様に樹木のヒペリカム・アンドロサエマム(コボウズオトギリ)、キンシバイ(ヒペリカム・ヒドコ−ト)ビヨウヤナギ等〃と良く似た花を咲かせる。また草も伊吹山で今年見たトモエソウや高山植物のシナノオトギリ、イワオトギリ等が有り、黄色い花を咲かせ、オシベがかなり目立つ花で有る。

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花の拡大

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オトギリソウ
オトギリソウ科オトギリソウ属
Hypericum erectum

日本全土に分布する多年草。夏頃に黄色い花を付けるのだが、花の直径は2cm足らずで黒い斑点や線が入っている。葉は茎に対して対生しているが、こちらにも黒い点が入っている。弟切草と言う名前は、秘伝の薬草を弟が漏らしたと言って兄が弟を切った時に返り血が飛び散っり、花や葉に見られる黒点や黒線となった為と例えた名前。

涼しげな花色

[ナツズイセン]

ナツズイセンの花は自分ではちよっとお洒落なヒガンバナの花に見える。ヒガンバナは9月に入ると真紅色の花が見られるのだが、このナツズイセンはピンクがお洒落。毎年、県道の傍に群生して咲いているので見に出向いている。春にスイセンに似た葉を出し、葉が枯れる頃に花茎を伸ばしてピンク色の花を付ける。

園芸用のヒガンバナ科の花はリコリスと言う名前で色々なものが出回っている様で、ナツズイセンの場合はリコリス・スクアミゲラと言うそうだ。そして、ヒガンバナ科の植物に共通した有毒成分を含んでいる。アルカロイド(リコリン等)で誤食すると中毒症状が出るので触った後は手洗い等の励行が必要かも知れない。

栗田氏の「草と木と花の博物誌」と言うWebサイトが有るのだが、ヒガンバナ属と呼ばれる植物と題して系統、分類..等がされているので見てみると、ナツズイセンに良く似た花も有りひよっとしたら、この花はナツズイセンではないかも?と思ったりしているのだが果たしてどうだろうか?この花は中国から渡来し、庭等に鑑賞用として植えられたのだが、現在は野生化したものが多く見られる様になった。この群生している所の近くには別の集団が出来つつ有った。

私が購読しているメルマガの「山と自然の旅」の8月22日号では、兵庫県三田市の有馬富士公園に咲いている事が紹介されていた。約2万本咲いているそうで見事で有ろうと思われる。自分が見に行く所には、200〜300本程度だから桁が二桁も違う事になる。涼しげな花だと掲載されていたので、全文を貼り付けて置く。
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□■兵庫・三田 有馬富士公園 涼しげに 淡いピンクの夏水仙 2008.08.22■□
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兵庫県三田市にある県立有馬富士公園は、標高374mの有馬富士をシンボルとする県内最大の都市公園。「自然休養型の文化公園」をテーマに2001年から順次オープンし、現在 85.1haが供用されている。

有馬富士や福島大池ほか、周辺の雑木林や里山の棚田などを残し、水田跡にはビオトープも造られている。林・水辺・草地の各生態園もあり、植物や野鳥、昆虫などの観察や農作業の体験などもできる場所だ。

一方、公園入り口の築山広場では、淡いピンクの花が涼しげなナツズイセン、約2万本が見頃を迎えている。例年より2週間程遅れて咲き、8月中は花が見られそうだ。花の時期に葉はなく、花茎だけを伸ばして先端に複数の花をつけるところは、ヒガンバナやキツネノカミソリとよく似ている。

名前の由来は、葉がスイセンに似た形で、花が夏に咲くことによる。別名リコリスは、ヨーロッパでは、”伝説の美女”を意味している。”彼岸花”や”狐の剃刀”は、花姿にも名前にも妖しさが漂うが、甘いピンクの花束をかかげる植物には、”夏水仙”という爽やかな響きが似合うのかもしれない。

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全体の姿

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花の拡大

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ナツズイセン
ヒガンバナ科ヒガンバナ属
Lycoris squamigera

春頃にスイセンに似た葉が出て夏に花が咲くのでナツズイセンと名前が付けられた。花色はピナクが多いが、白花も有る。夏にはヒガンバナ科のキツネノカミソリ等も花を付けるがヒガンバナは少し後に咲く。何れも葉が枯れた頃に花を咲かせる。

プロフィール

Author:KAN
KANの花日記へようこそ、毎日一つの花に限定して日記風に花の事、日常のちよっとした事等を書いています。

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